【DEEP 130】注目3試合を振り返る

3月20日、東京・後楽園ホールで「宗明建設Presents DEEP 130 IMPACT」が開催された。
メインイベントのライト級タイトルマッチに加え、因縁のウェルター級タイトルマッチ、フェザー級の注目カードと見どころ満載の大会となった。
本記事では注目3試合の結果と試合内容を振り返る。
メインイベント:DEEPライト級タイトルマッチ 大原樹理 vs 倉本大悟
結果:ノーコンテスト(無効試合)/1R
DEEPライト級王者・大原樹理(35歳/KIBAマーシャルアーツクラブ/戦績31勝17敗2分)に、DEEP 7連勝中の倉本大悟(31歳/JAPAN TOP TEAM/戦績8勝2敗)が挑んだ一戦。
前日計量では倉本が「バチバチの殴り合いで勝つ」と宣言し、大原も「叩き潰す」と応戦。
互いに一歩も引かない緊張感のなかで試合が始まった。
しかし1R、倉本の左膝蹴りが大原のローブローとなり、大原が試合続行不可能に。
アクシデントの反則のため、裁定はノーコンテスト。
立ち上がりの動きは両者ともによく、これからという場面での不本意な幕切れとなった。
試合後、倉本は自身のXで「2時間しか寝れへんかった 色々な気持ちが溢れてくる」と投稿している。
ファンも楽しみにしていたカードだけに、展開のないまま終わってしまった消化不良感は本人が一番感じているだろう。再戦の可能性
試合後、DEEP代表の佐伯繁氏は5月4日の横浜BUNTAI大会での再戦を示唆したと語られている。
7連勝の勢いで王座奪取を狙う倉本と、ベテランの意地を見せたい大原。
倉本にはここで切り替えて、次戦で持ち味を存分に発揮してほしい。
DEEPウェルター級タイトルマッチ 嶋田伊吹 vs ストラッサー起一
結果:嶋田伊吹が1R リアネイキッドチョーク(RNC)で一本勝ち ※王座初防衛
第11代DEEPウェルター級王者・嶋田伊吹(30歳/FIGHT HOLIC/戦績9勝5敗)と、元UFC戦士・ストラッサー起一(44歳/総合格闘技道場コブラ会)によるタイトルマッチ。
この試合には深い因縁があった。
2025年9月、嶋田が角野晃平からウェルター級王座を奪取した試合後のマイクアピールをきっかけに、リングサイドにいたストラッサーがマイクを奪い「久しぶりにボコボコにしたいと本気で思った。ナメんなよ、コラッ!」と怒りの挑戦宣言。
嶋田が冷静に受け流す態度がストラッサーをさらに刺激し、その後も人気YouTuberとのコラボ動画で嶋田を煽るなど、試合前から因縁は深まる一方だった。
試合内容
しかし試合が始まると、嶋田が冷静に主導権を握った。
ストラッサーはテイクダウンを切られ、スクランブルからスタンドの攻防へ。
そこで嶋田の的確な打撃を受けて効いてしまい、本来の力を発揮できない展開に。
バックを奪われると、そのままリアネイキッドチョークでタップアウト。
嶋田が1Rで完封し、王座初防衛を果たした。
嶋田は能登半島地震で被災した石川県七尾市の出身で、大学まで野球をしていたが格闘技に転向。
テイクダウンと寝技を得意とするグラップリング主体のスタイルが、この試合では完璧にハマった。
一方、UFC・Bellator・RIZINと世界の舞台を経験してきた44歳のストラッサーにとっては、世代交代の厳しさを突きつけられる結果となった。
試合後のマイクアピールで嶋田はストラッサーを讃え、「ストラッサーさん、最初は僕も言葉足らなかったですけど、試合できて感謝します。ストラッサーさんを応援してください」と語った。
試合前の煽りに動じず、リング上で実力を示し、試合後には相手をリスペクトする。
現王者としての貫禄を見せて勝ち切った一戦だった。
フェザー級 五明宏人 vs 椿飛鳥
結果:椿飛鳥が2R 4分37秒 TKO勝ち
伝統派空手ベースの打撃が武器の五明宏人(30歳/JAPAN TOP TEAM)と、青木真也の愛弟子で組み技を得意とする椿飛鳥(30歳/フリー)による同い年対決。
五明は2024年大晦日に勝利するも、2025年はフェザー級GP準決勝敗退、関鉄矢戦敗北と連敗中。
椿は修斗世界フェザー級王座挑戦やDEEP初参戦で連敗しており、両者ともに負けられない一戦だった。
試合内容
五明は持ち味の鋭い打撃で良いパンチを当てる場面もあったが、1Rからガス欠が目立つ展開に。
椿は執拗に組み付いてテイクダウンを狙い、ケージに押し込んでバックコントロールを奪取。
五明の左足を二重絡みで制御し、本来の組み技力を存分に発揮した。
2Rに入ると椿はサッカーボールキックとパンチで五明を削り、ハーフネルソンで体勢を返してマウント、さらにバックマウントへ。
パウンドを連打し、五明の動きが止まったところでレフェリーストップ。
椿がDEEP初勝利を飾った。
もう少し五明がスタミナを維持できていれば違った展開もあり得ただけに、惜しい敗戦だった。
両者の試合後
五明は試合後、自身のXで「やってきたことも出さないで 1ラウンドでガス欠」「計量もギリギリで直前でクリア リカバリーもいつもよりうまくいかない それも含めて負け」と悔しさを綴りつつ、「どん底で悔しいけど 格闘技が大好きです」と投稿。
心は折れていない。課題を克服した先に、この選手の打撃が輝く日がきっとくるはずだ。
一方の椿は、フルタイム勤務をしながら格闘技を続ける"二足のわらじ"の選手。
修斗世界王座挑戦からの苦しい時期を経て、仕事と競技を両立しながらこの勝利を掴んだ。
限られた時間のなかで練習を積み、結果を出し続けている。
純粋にすごい選手だと思う。
大会情報
大会名:宗明建設Presents DEEP 130 IMPACT
日程:2026年3月20日(金・祝)
会場:後楽園ホール(東京)
配信:U-NEXT、DEEPメンバーシップ(YouTube有料チャンネル)
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