相本宗輝がDEEP 132 IMPACTで復活のTKO勝利 交通事故による欠場を乗り越え、RIZIN再挑戦へ

相本宗輝が、復帰戦で大きな勝利をつかんだ。
7月5日に東京・ニューピアホールで開催された宗明建設Presents DEEP 132 IMPACTで、相本は山田聖真と対戦。
メインイベントのDEEPライト級5分3Rで行われた一戦は、3R1分55秒、相本がパウンド連打によるTKO勝ちを収めた。
相本にとって今回の試合は、交通事故によるRIZIN欠場を経て迎えた復帰戦だった。
3月のRIZIN.52ではビクター・コレスニックとの対戦が決まっていたが、大会直前にロードバイクで走行中に車と接触。
体調面の問題から欠場となり、大きなチャンスを目前にしながら試合から離れることになった。
それでも相本は戻ってきた。
そしてDEEPのメインイベントで勝利した。
しかも、自分の武器である打撃で試合を終わらせた。
そこに、相本宗輝という選手の魅力が詰まっている。
苦しい時間を越えて倒し切った勝利
相本宗輝の試合には、分かりやすい魅力がある。
それは、相手を倒しに行く姿勢だ。
絶対に。
判定で勝つことも、試合をコントロールすることも、MMAでは重要な強さである。
ただ、相本の試合にはそれとは別の熱がある。
相手を削るだけではなく、最後は自分の打撃で試合を終わらせに行く。
観客が見たい「何かが起きるかもしれない」という緊張感を、常に試合の中に持ち込める選手だ。
今回の山田戦も、簡単な試合ではなかった。
山田聖真は柔道をバックボーンに持ち、JAPAN TOP TEAMで力をつけてきたファイター。
試合前の時点で4連勝中であり、北岡悟や神田コウヤにも勝利していた。
組みの強さ、粘り強さ、判定まで戦い抜くしぶとさがある相手だった。
実際に試合でも、相本が一方的に押し切ったわけではない。
1Rは打撃でペースをつかんだが、2Rには山田がテイクダウンからトップキープで削る時間を作った。
勝負は3Rにもつれ込み、そこで相本がもう一度前に出た。
最後は左ストレートから右フックでダウンを奪い、立ち上がった山田に連打を浴びせる。
そして距離ができた場面でも、右にスイッチして右ストレートを打ち込み、再びダウンを奪うと、パウンド連打でレフェリーストップを呼び込んだ。
打撃で倒せる選手が、組まれても崩れず、最終ラウンドにもう一度勝負をかける。
そこに相本の面白さがある。
事故、欠場、復帰 それでも前に進んだ
格闘技の魅力は、勝敗だけでは語れない。
選手がどのような状況から戻ってきたのか。
何を背負ってケージに入ったのか。
どんな感情を持って拳を振ったのか。
相本の今回の勝利には、その物語があった。
RIZIN出場を目前にしながら、交通事故で欠場。
本人にとっても、ファンにとっても、悔しさの残る出来事だったはずだ。
しかも相本は試合後、「嘘だと言われたりして結構病んでいた」とも語っている。
大きなチャンスを逃しただけでなく、精神的にも苦しい時間があったことがうかがえる。
それでも下を向いたままでは終わらなかった。
DEEPのメインイベントで復帰し、3RにTKO勝ち。
試合後には「とりあえず自分のケツは自分で拭きたい」と語り、RIZINへの再挑戦をアピールした。
さらに会場で観戦していたRIZINの榊原信行CEOもケージに上がり、「RIZINで待っています」と声をかけた。
失ったチャンスを、自分の拳で取り戻しに行く。
そうした姿勢を試合で見せたからこそ、この勝利には数字以上の価値がある。
堀口恭司に通じる“倒しに行く”匂い
相本の姿勢を見ていると、堀口恭司に通じるものを感じる。
もちろん、現時点で実績を同列に語るという意味ではない。
堀口は日本MMAを代表する存在であり、世界のトップと戦ってきた選手だ。
ただ、相本にも似た匂いがある。
試合で相手を倒しに行く勝ち方にこだわる姿勢。
格闘技に真っ直ぐ向き合っている姿勢。
派手な言葉よりも、試合内容で見せようとするところ。
そして、日々の練習を積み重ねる姿勢が伝わってくるところだ。
格闘技は、才能だけでは上に行けない。
打撃のセンスがあっても、フィジカルがあっても、毎日の練習を続けられなければ本物にはなれない。
相本には、その地味で苦しい部分を受け入れながら、試合で爆発させる魅力がある。
YouTubeでも、相本が日々の生活やハードワークに向き合う姿を見ることができる。
試合の日だけ強い選手ではない。
普段から格闘技と向き合い、積み重ねているからこそ、ケージの中であの迫力が出る。
そこが相本宗輝の大きな魅力だ。
格闘技の魅力が詰まった選手
相本宗輝は、これから日本MMAで大きな期待を背負う存在になっていくだろう。
まだ完成された選手ではないかもしれない。
だからこそ面白い。
打撃の破壊力を持ちながら、MMAとしての完成度をさらに高めていき、もっと大きな舞台で見たい選手になった。
次はどこへ向かうのか。
試合後の流れを見れば、やはりRIZIN再挑戦への期待は高まる。
既にRIZINでもメインを張れる器だと言っても過言ではないだろう、今回の勝利は、大きなアピールにもなった。
必ず相手を倒しに行く。
試合で観客を沸かせる。
苦しい状況からでも戻ってくる。
DEEP 132 IMPACTでのTKO勝利は、相本宗輝がただの無敗プロスペクトではなく、日本MMAの未来を担う可能性を持ったファイターであることを改めて示した一戦だった。
