RIZIN.53中盤戦 カファロが逆転一本、宇佐美は衝撃TKO、ケイトは地元で勝利

RIZIN.53の第5試合から第7試合では、ライアン・カファロ、宇佐美正パトリック、ケイト・ロータスが勝利を収めた。
序盤戦に続き、中盤戦でもフィニッシュ決着が生まれ、フェザー級、ライト級、女子軽量級戦線の今後を考えるうえでも重要な3試合となった。
カファロ、劣勢から松嶋こよみをドラゴンスリーパーで逆転一本
第5試合では、松嶋こよみとライアン・カファロがフェザー級で対戦。
試合は3ラウンド2分23秒、カファロがドラゴンスリーパーで一本勝ちを収めた。
松嶋にとっては、待望のRIZIN初戦だった。
過去にはONEでタイトル戦を経験し、Road To UFCにも出場してきた実力者。
対するカファロも、現CFFCフェザー級王者として乗り込んできた選手であり、RIZIN初参戦同士ながら、単なる初登場カードではないハイレベルな一戦だった。
立ち上がりは松嶋が良い流れを作った。
タックル、投げ、上からのコントロールに加え、スタンドでは左三日月蹴りや左ハイを当て、ダウンを奪う場面もあった。
RIZINのリングでも松嶋のスピード、組みの強さ、打撃の切れは十分に通用していた。
少なくとも序盤は、松嶋が攻勢の時間を作り、優位に進めていた。
しかし、カファロは崩れなかった。
被弾しながらも気持ちが折れずに前に出続け、3ラウンドに流れを変える。
3ラウンド、松嶋が動いた一瞬の隙を突き、カファロは首を捕らえて絞めに入った。
松嶋の動きを逃がさず、最後はドラゴンスリーパーでタップを奪った。
松嶋にとっては、内容で上回る時間がありながらも、最後に勝利を逃した悔しい敗戦となった。
一方のカファロは、苦しい展開からフィニッシュまで持っていったことで、RIZINフェザー級にいきなり存在感を示した。
試合後には平本蓮の名前を出してアピールしており、今後のマッチメイクでも注目を集める存在になりそうだ。
宇佐美正パトリック、左カウンターで雑賀をTKO
第6試合では、雑賀ヤン坊達也と宇佐美正パトリックがライト級で対戦。
宇佐美が1ラウンド1分38秒、左フックからの追撃でKO/TKO勝利を収めた。
この試合は、日本人ライト級ストライカー同士の危険な一戦だった。
雑賀はパンクラスで王者経験を持ち、大晦日には「ブラックパンサー」ベイノアを左ハイキックでKOしている。
対する宇佐美も、ボクシングをベースにした強烈な打撃を武器に、RIZINで存在感を高めてきた選手。
長く続く判定戦というより、どちらかの一発で終わる可能性を感じさせるカードだった。
試合はその予感通り、短時間で決着した。
1ラウンド、雑賀が組みに行くと、宇佐美は落ち着いて対応し、離れたあとは互いにパンチを交錯させる中で、宇佐美が要所で強い打撃を当てていく。
互いに強打を振るう中で、宇佐美の左が徐々に雑賀を捉え始めた。
決定的だったのは、雑賀が右アッパーを狙った瞬間だった。
宇佐美はそこにカウンターの左フックを合わせ、雑賀をダウンさせる。
左フックでダウンを奪い、追撃のサッカーボールキックに入ったところでレフェリーが試合を止めた。
宇佐美にとって、この勝利は非常に大きい。
打撃戦で危険な雑賀を相手に、真正面から打ち合い、先に倒してみせた。
試合後には「ライト級、俺がかき回す」とアピール。
タイトル戦線の中心にすぐ入るかは別としても、ライト級で無視できない存在であることを強く印象づけた。
一方の雑賀は、前戦から短い間隔での再起戦だったが、またも1ラウンドでKO負け。
前戦から短い間隔での再起戦だったが、今回は1ラウンドでKO負けとなった。
攻撃力の高さは変わらないが、RIZINのライト級で上位に食い込むためには、打撃戦の入り方や被弾リスクの管理が課題として残る結果になった。
ケイト・ロータス、地元で再起戦を制す
第7試合では、ケイト・ロータスがケイティ・ペレスに判定3-0で勝利した。
ケイトにとっては、地元・神戸で迎えた再起戦だった。
3月の大島沙緒里戦では判定負けを喫しており、ここで連敗を避けることはもちろん、空位となった女子スーパーアトム級戦線へ再び向かうためにも、落とせない一戦だった。
相手のペレスは、柔術黒帯のグラップラー。
過去の勝利には一本勝ちが多く、寝技での極めを得意とするタイプだ。
ケイトにとっては、自分の打撃を出しながら、相手の組みや寝技にどう対応するかが大きなテーマとなった。
結果は判定3-0。
フィニッシュこそならなかったものの、3ラウンドを戦い抜き、相手の得意な展開で決定的な場面を許さずに勝ち切ったことは大きい。
地元で勝利をつかんだことで、ケイトは前戦の敗戦からしっかりと立て直した形になった。
女子軽量級は、伊澤星花、大島沙緒里らを中心に今後の動きが注目される階級だ。
ケイトは3月の大島沙緒里戦でタイトルコンテンダーから一歩後退しただけに、今回の勝利で再び足場を作った。
タイトルに直結する勝利とまでは言い切れないが、上位戦線へ戻るための足場を作った一戦だった。
中盤戦で見えた一瞬の逆転と再起の重み
RIZIN.53の中盤戦は、三者三様の勝利が並んだ。
カファロは劣勢をひっくり返す一本勝ちでフェザー級に名乗りを上げ、宇佐美は危険なストライカー対決を一撃で制した。
そしてケイトは、地元で再起戦を勝利で飾った。
中盤戦では、優勢に見えた試合が一瞬でひっくり返る怖さと、再起戦で勝ち切る難しさが表れた。
優勢に進めていても一瞬で試合がひっくり返る松嶋vsカファロ。
強打者同士の緊張感がそのまま決着につながった雑賀vs宇佐美。
そして、地元で結果を求められる中で勝ち切ったケイト。
RIZIN.53は、中盤戦から大会後半へ向けて、会場の熱をさらに高める展開となった。
この記事をシェア

