杉山しずか、消防署から感謝状 救命処置で示した“本物の強さ”

練習へ向かう途中、路上での出来事
第6代(第4代でもある)フライ級クィーン・オブ・パンクラシスト・杉山しずかが4月9日、赤坂消防署から感謝状を受け取ったことを自身のSNSで報告した。
きっかけは3月1日、練習へ向かう途中に路上で心肺停止の人に遭遇し、心臓マッサージによる救命処置を行ったことだった。
近くのホテル関係者がAEDを持ってきてくれ、その後到着した救急隊が処置を引き継いだという。
美談では終わらない、本人が抱えた葛藤
この話が強く胸を打つのは、杉山がただ“助けた人”として語れる出来事ではないからだ。
本人は、AEDをもっと早く装着すべきだったのではないか、心臓マッサージをもっと強くできたのではないかと、その後もずっと悩んでいたという。
人命救助は美談として消費されがちだが、実際の現場には迷いも後悔も残る。
杉山の言葉には、その生々しさがあった。
だからこそ今回の感謝状は、単なる表彰ではなく、あの日の葛藤が少し報われた出来事として重みを持っている。
救助された人が一命を取りとめた
さらに大きいのは、救助された人が一命を取りとめたことだ。
杉山は、パンクラスでの試合後に消防署からその連絡を受けたと明かし、「とんでもなく嬉しかった」「後悔や悔やんでいた気持ちが救われた気がした」と振り返っている。
格闘技の世界では、勝った負けた、倒した倒されたが注目されやすい。
だが今回の杉山が残したものは、戦績以上にまっすぐだ。
誰かの命がつながったという事実そのものに価値がある。
現役王者の、ケージ外の一面
杉山は3月14日の『PANCRASE 361』でフライ級王座決定戦に臨み、和田綾音に判定勝ちして第6代王者に返り咲いた。
今回の出来事は、王座を争う渦中のファイターが練習へ向かう途中で起きたものだった。
ケージの中で強い選手は多いが、ケージの外でとっさに動ける人はそう多くない。
杉山しずかが見せたのは、格闘家としての強さだけではなく、人としての強さだった。
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