"なぜ出ない?"が最高の褒め言葉──朝倉未来が語るBDの今

3月26日、BreakingDown CEOの朝倉未来が自身のXでこう投稿した。
「朝倉未来は何故BreakingDownに出ないのかって意見がでるくらい大きな団体になったのが嬉しい限り」。
短い一言だが、BreakingDownの現在地がよく表れている。
史上初の1万人超え──BreakingDown 19
この投稿の背景にあるのが、3月20日に名古屋・IGアリーナで開催されたBreakingDown 19だ。
朝倉の出身県・愛知での初開催となったこの大会は、観客動員数11,343人を記録。
大会史上初の1万人超えを達成し、試合数も史上最多の33試合が組まれた。
メインイベントでは、BDバンタム級前王者の井原良太郎がRIZINファイターの芦澤竜誠を2ラウンドTKOで下し、会場を沸かせた。
RIZINの現役選手が参戦するようになったこと自体、BreakingDownの格闘技界におけるポジションが変わってきた証拠だろう。
「出ない」が成立する理由
朝倉はこれまで、BreakingDown参戦の可能性について「俺がやる相手があんまりいなそう」と語りつつ、「どうしてもやらないといけない時が来るとしたら、多分RIZINを引退した後」とも明かしている。
現役RIZINファイターとして第一線で戦いながら、CEOとして選手を立てる側に回る。
その距離感があるからこそ、「なぜ出ないのか」という声が生まれる。
ファンからも「朝倉未来が出たらほかの選手が霞むから、今のスタイルが正解」「戦いたいけど戦えない存在でいてほしい」といった反応が寄せられており、この立ち位置自体がBreakingDownのブランドになりつつある。
1分間の格闘技が辿り着いた場所
1分1ラウンドという独自ルールで始まったBreakingDownは、YouTubeのオーディションを入口に、喧嘩自慢からプロ格闘家まで幅広い層が入り混じるエンタメ格闘技として成長してきた。
1万人規模のアリーナを埋め、RIZINファイターが本気で参戦する場に変わった今、もう「素人の喧嘩大会」とは呼べない。
朝倉未来の一言には、そうした変化を見届けてきた当事者としての実感がにじんでいる。
「なぜ出ないのか」と聞かれること。
それ自体がBreakingDownの成長を物語っている。
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