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平良達郎、日本人初UFC王座ならず

EasyFight運営
平良達郎、日本人初UFC王座ならず

日本格闘技の歴史が変わる瞬間は、あと一歩で届かなかった。

日本時間5月10日、UFC 328のコメインイベントで行われたフライ級タイトルマッチで、挑戦者・平良達郎が王者ジョシュア・ヴァンに挑んだ。
日本人男子初のUFC王座獲得を懸けた一戦は、5ラウンドまでもつれ込む大激闘となったが、最後は5ラウンド1分32秒、ヴァンがパンチ連打によるTKOで王座防衛に成功した。
平良の歴史的挑戦は、悔しい敗戦という形で幕を閉じた。

平良達郎は、世界最高峰のタイトルマッチで序盤に自分の形を作りながらも、王者の打撃に削られ、最後まで勝利を諦めずに戦い続けた。

1R——平良の形が通じた立ち上がり

1ラウンド、平良は早い段階で組みに入り、ヴァンをケージ際でテイクダウン。
マウントポジションを奪い、上からコントロールする時間を作った。
ヴァンが立ち上がろうとしても、平良は組みを切らさずに再び倒し、終盤にもマウントを奪取。
日本のファンが期待した"平良の形"が、タイトルマッチの大舞台でも通用することを示した立ち上がりだった。

2R・3R——王者の打撃が試合を変えた

しかし、王者ヴァンは簡単には崩れなかった。

2ラウンドも平良はテイクダウンからマウントを奪ったが、上から大きなダメージを与えるまでには至らなかった。
だが、スタンドに戻った場面でヴァンの右ストレートがヒット。
平良はダウンを喫し、追撃のパウンドを受ける苦しい展開に追い込まれた。
序盤のテイクダウンからマウントを奪う展開の優位と、ヴァンの打撃の破壊力。その両方がはっきり見えたラウンドだった。

3ラウンドは、明確に王者ヴァンのラウンドだった。

ヴァンは前に出ながらパンチをまとめ、平良にダメージを与えた。
平良もタックルを狙い、前に出続けたが、ヴァンはそれを切りながら打撃を返す。
パンチを受けた平良の顔面にはダメージが見え始め、それでも下がらずに戦い続けた。

タイトルマッチらしい消耗戦になったが、より大きなダメージを与えていたのはヴァンだった。

4R——それでも勝ち筋を捨てなかった

ただし4ラウンド、平良は再び組みの展開で意地を見せる。

ケージに押し込み、テイクダウンからトップをキープ。
マウントポジションを奪い、マウントからの攻防の中で、三角絞めの形に入る場面も作った。
完全に極めることはできなかったが、苦しい展開の中でも自分の勝ち筋を捨てなかった。

王座には届かなかったとはいえ、世界最高峰のタイトルマッチで、平良の組みの強さは十分に示された。

5R——ヴァンが試合を終わらせた

それでも、最後に試合を終わらせたのはヴァンだった。

最終5ラウンド、ヴァンは平良の組みをしのぎながら、打撃で攻勢を強めた。
蓄積したダメージの中で平良は耐え続けたが、王者の連打を受け、レフェリーが試合をストップ。
ヴァンが5ラウンドTKOで王座防衛に成功した。

悔しくて、誇らしい敗戦

平良にとっては、悔しすぎる敗戦だ。

日本人初のUFC王者誕生へ、期待は最高潮だった。
試合当日のSNSでも応援の声が広がり、日本中の格闘技ファンがこの一戦を見守っていた。
だからこそ、あと一歩届かなかった現実は重い。

だが、平良が何もできずに敗れた試合ではない。

1ラウンドのテイクダウン、マウント、コントロール。
2ラウンド以降も組みの展開に持ち込む場面はあり、4ラウンドには再びトップを奪って攻める時間を作った。
ヴァンの打撃に屈した一方で、平良のグラップリングがUFC王者にも通用することは証明された。

そして、何よりも気持ちが最後まで切れなかった。

打撃を浴びても、顔にダメージが見えても、平良は前に出続けた。
組みに行き、倒しに行き、極めに行った。
苦しい時間が長くなっても、勝つための道を最後まで探し続けた。
最終ラウンドで試合が止められるまで、平良は挑戦者であり続けた。

一方のジョシュア・ヴァンは、本当に強かった。

序盤に平良のグラウンドを受けながらも崩れず、スタンドに戻ると強烈な打撃で流れを引き戻した。
前に出る圧力、パンチの精度、ダメージを与える力、そして削り合いの中で落ちない集中力。
王者としての強さを、最後まで見せ続けた。

平良が弱かったのではない。
ヴァンが本当に強かった。

あの状況から流れを引き戻し、最後に試合を終わらせた強さは本物だった。
フライ級王者としての説得力を、自分の拳で示した防衛戦だった。

もちろん、悔しい。
日本人初のUFC王者誕生を見たかった。
平良がベルトを巻く瞬間を、多くのファンが本気で期待していた。

それでも、平良が見せた戦いは誇らしかった。

UFCのタイトルマッチで、王者を相手に自分の武器を通した。
苦しくなっても、気持ちを切らさなかった。
最後まで勝利を追い続けた。

日本人初のUFC王座には届かなかった。
だが、日本人がUFCの頂点に本気で手をかけるところまで来たことを、平良はこの試合で見せてくれた。

悔しい。
でも、誇らしい。
多くのファンが、悔しさと同時に誇りを感じる試合だったはずだ。

平良達郎選手、歴史的な挑戦を見せてくれてありがとう。
最後まで気持ちを切らさず、世界最高峰の王座に挑み続けた姿は、多くのファンの胸に残った。

この敗戦で終わりではない。
平良達郎の物語は、ここからまた続いていく。

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