無敗の新鋭がUFCデビュー戦で激突 ザイヌコフとジェペツキがライト級で対戦【UFCファイトナイト・アブダビ】

現地時間2026年7月25日、アラブ首長国連邦・アブダビのエティハド・アリーナで開催される「UFCファイトナイト・アブダビ」。
メインカードのライト級(155ポンド/70.3kg)では、マゴメド・ザイヌコフ(Magomed Zaynukov)とダミアン・ジェペツキ(Damian Rzepecki)が対戦する。
ザイヌコフは8戦全勝、ジェペツキは10戦全勝。
両者の無敗記録が懸かったUFCデビュー戦となる。
コンテンダーシリーズを経て契約を勝ち取ったザイヌコフに対し、ジェペツキはポーランドのFENでライト級王座を獲得するなど実績を積み、UFCとの契約を手にした。
驚異的な手数を見せたザイヌコフ
ザイヌコフはロシア出身の31歳。
プロ戦績は8勝0敗で、5試合をKO・TKOで終わらせている。
レスリングの強豪を数多く輩出してきたアブドゥルマナプ・ヌルマゴメドフ・スクールで練習しているが、自身の大きな武器はムエタイを土台とした打撃だ。
2025年10月の「Dana White's Contender Series」では、ルーカス・カルダス(Lucas Caldas)と対戦。
試合開始から両者が中央で打ち合う展開となり、ザイヌコフは3ラウンドを通して攻撃を続けた。
判定は30-26、30-26、30-26。
すべてのジャッジから大差をつけて勝利し、UFCとの契約を勝ち取った。
UFC Statsでは、この試合でザイヌコフが記録した有効打は235発。
カルダスの72発を大きく上回り、15分間を通して圧倒的な手数を残した。
単発の強打だけに頼らず、パンチと蹴りを絶え間なく重ね、ラウンドを通じて攻撃を継続できることを示している。
一方で、第1ラウンドにはカルダスの打撃でダウンを奪われた。
豊富な手数で試合の流れを引き寄せたものの、攻撃を続けるなかで守備に隙を見せれば、フィニッシュ力の高いジェペツキに決定機を与える危険もある。
プロ入り後の最初の5試合はすべてフィニッシュしていたが、直近3試合は判定勝利。
決定力を持つだけでなく、試合が長引いてもペースを落とさず戦える点も、現在のザイヌコフを評価する材料となる。
10戦無敗でFEN王者となったジェペツキ
対するジェペツキは、ポーランド出身の24歳。
10勝のうち4勝がKO・TKO、5勝が一本で、判定決着はわずか1試合。
9試合をフィニッシュしており、フィニッシュ率は90%に達する。
キャリア前半はリアネイキドチョークを中心に一本勝ちを重ねている。
その後は打撃でも結果を残し、2024年3月にジョルジ・エシアヴァ(Giorgi Esiava)を膝蹴りでKO。
同年11月にはマルチン・ヤブロンスキ(Marcin Jabłoński)を第3ラウンドに倒し、FENライト級王座を獲得した。
2025年6月の初防衛戦では、パトリック・ドゥンスキ(Patryk Duński)をボディへのパンチで第2ラウンドTKO。
膝蹴り、パンチ、ボディへの攻撃と異なる形で、3試合連続のKO・TKO勝ちを収めた。
直近の2026年4月には、コルネリウ・ラスカル・ロタル(Corneliu Lascar Rotaru)と対戦し、ユナニマス判定で勝利。
プロ10戦目で初めて判定までもつれたが、無敗を維持してUFCへ進んだ。
フィニッシュには至らなかったものの、プロで初めて3ラウンドを通して勝ち切った経験は、UFCデビューを前にプラスの材料となる。
ザイヌコフの手数をジェペツキが止められるか
試合の焦点は、ザイヌコフがコンテンダーシリーズで見せた手数を、UFCデビュー戦でも維持できるかだ。
ザイヌコフはカルダス戦で有効打数を大きく上回り、3ラウンドを通して攻撃を継続した。
一方のジェペツキは、これまで10試合のうち9試合をフィニッシュしており、相手に長時間攻撃させる前に試合を終わらせてきた。
ジェペツキがザイヌコフと正面から打ち合うのか、それとも5度の一本勝ちを挙げている組み技も交えるのかは、試合を見るうえで重要なポイントとなる。
ザイヌコフに連打を許せば、ラウンドを重ねるほど手数の差が広がる可能性がある。
反対にジェペツキが早い段階で強打を当てるか、組みの展開を作れば、ザイヌコフがコンテンダーシリーズで見せたリズムを崩すことができる。
特に注目したいのは、カルダス戦でダウンを奪われたザイヌコフの守備だ。
ジェペツキは打撃と寝技の両方で試合を終わらせる力を持つ。
ザイヌコフが攻撃に意識を傾けた瞬間を捉えれば、ジェペツキが一気にフィニッシュへ持ち込む可能性もある。
ザイヌコフはムエタイを武器に8戦全勝、ジェペツキは打撃と寝技の両方でフィニッシュを重ねて10戦全勝。
UFCで実績を築いた選手同士ではなく、これからオクタゴンで自らの評価を高めていく新鋭同士の対戦だ。
ザイヌコフの豊富な手数が試合を支配するのか。
それともジェペツキが多彩な攻撃から10度目のフィニッシュを奪うのか。
ライト級の新たな有望株として存在感を示すのは、どちらになるだろうか。

