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RIZIN LANDMARK 13翌日コラム|熱狂と現実、福岡大会が残したもの

tyamat
RIZIN LANDMARK 13翌日コラム|熱狂と現実、福岡大会が残したもの

RIZIN LANDMARK 13 in FUKUOKAが終わって一日。
試合直後の興奮が少し落ち着いた今、あらためて振り返ると、この大会は単なる「盛り上がった地方興行」ではなかったように思う。
メインではラジャブアリ・シェイドゥラエフが久保優太を1R4分13秒でTKOし、フェザー級王座を3度目の防衛。
セミではダニー・サバテロが後藤丈治を3-0判定で退けた。
結果だけ見ればタイトル戦線が大きく動いた大会だが、見終わったあとに残ったのは、それ以上にRIZINの現在地そのものだった。

シェイドゥラエフが示した「世界基準の圧力」

大会後のSNSやネット記事で最も強く残ったのは、やはりシェイドゥラエフの圧倒的な強さだ。
久保との再戦は期待値の高いカードだったが、実際に見せつけられたのは「競るタイトルマッチ」ではなく、「世界基準の圧力」に近いものだった。
久保は元K-1ウェルター級世界王者であり、国内フェザー級では間違いなくトップクラスの選手だ。
その久保が、まともに手を出す間もなく1Rで仕留められた。
強い相手に善戦したという話ではない。何もさせてもらえなかった——という表現の方が正確に近い。
国内トップがこれだけ一方的に封じられると、シェイドゥラエフの強さの底がどこにあるのか、改めて測れなくなってくる。
榊原信行CEOも大会後、「vs.世界」と銘打ったときの厳しさが出たという趣旨で振り返っており、シェイドゥラエフ自身も試合後にUFCやPFL級の最強クラスとの対戦を口にしている。
王者防衛の余韻というより、RIZINのフェザー級が次にどこへ向かうのか——その議論を一気に進めた一戦だった。

サバテロ対後藤が残した「現実味」

一方で、サバテロ対後藤が残したものも小さくない。
こちらは華やかなフィニッシュではなく、レスリングとコントロールの差を徹底して見せる試合になった。
派手さだけで語ればメインの陰に隠れやすいが、見終わってからじわじわ効いてくるのは、むしろこちらの「現実味」かもしれない。
試合後、榊原信行代表はサバテロの戦い方に苦言を呈した。
フィニッシュを狙わずコントロール主体で勝ちを拾うスタイルへの不満を示したもので、王者に求めるものが「勝利」だけではないというRIZINの立場が透けて見える。
日本のトップが弱いという話ではない。
ただ、世界の強豪が自分の形に持ち込んだとき、そこをひっくり返す難しさがまだ確かにある。
その感覚が、福岡大会の空気の中にはっきり残った。

次の主役候補が名前を残した夜

それでも、この大会は苦さだけで終わっていない。
堀江圭功がパトリッキー・ピットブルを2-1判定で破り、摩嶋一整はジェームズ・ギャラガーを肩固めで仕留めた。
神龍誠はズールーをアームロックで極め、内容でも存在感を見せた。
そして試合後、早くも6月に扇久保博正との対戦が決定したことが明らかになった。
扇久保といえば、フライ級戦線で長年トップに君臨してきた曲者だ。
組み技・打撃ともにスキが少なく、試合巧者としての嫌らしさも持ち合わせている。
王座奪還を狙う神龍にとって、越えなければならない壁の一つであることは間違いない。
福岡でアームロックを決めた直後に強敵との対戦が決まる——この流れは、フライ級戦線がまた面白くなる予感を十分に感じさせる。
扇久保を越えた先に、世界が見えてくる。そういう一戦になりそうだ。
国内勢がただ押し込まれるだけではなく、次の主役候補として名前を残した試合も多かったからこそ、福岡大会は「世界との差を見せつけられた夜」であると同時に、「次に期待をつなぐ夜」でもあった。

試合外を動かした二つのニュース

さらに大会後の空気を大きく動かしたのが、試合以外のトピックだ。
伊澤星花は第1子妊娠を発表し、産休に入るためスーパーアトム級王座を返上すると明かした。
これは単なるニュースではなく、RIZIN女子の一時代がひと区切りついたことを意味する発表だった。
また、会場に姿を見せた朝倉未来が、復帰戦の発表が近いことを示唆した。
朝倉がケージサイドに現れた瞬間、会場にどよめきが走ったという。
久しぶりのオクタゴン登場にファンが反応したのは当然で、復帰を望む声の大きさは今も衰えていない。
試合後のSNSや記事の関心がそのまま次のRIZINへと接続されたのも、朝倉の存在があってこそだ。
大きな試合を終えた翌日なのに、もう次の話題が動き始めている。
その回転の速さもまた、今のRIZINらしさだ。

引っかかる部分も残った

もちろん、引っかかる部分もあった。
萩原京平vs.アバイジャ・カレオ・メヘウラは体重超過の影響を受け、最終的にノーコンテスト。
天弥も計量で3.5kgオーバーしており、興行全体の熱量が高かったぶん、こうした部分は余計に目立った。
だからこそ、この大会は単純な成功談としてまとめるよりも、熱狂と課題が同時に残った興行として捉えたほうがしっくりくる。

盛り上がったのは間違いない。
ただ、一日経って振り返ると、福岡大会で本当に見えたのは、RIZINがいま確実に前へ進んでいることと、その先で避けて通れない「世界」の輪郭だった。

今後、大会数が増えれば外国人選手の参入もさらに増えるだろう。
それ自体は競技レベルの向上という意味で歓迎すべき流れだ。
ただ、一視聴者として正直に言えば、国内選手が生き残れるのかという不安もある。
シェイドゥラエフにあれだけ封じられ、サバテロにあれだけ制圧される光景を見ると、壁の高さを改めて感じずにはいられない。
もちろん、堀江や摩嶋、神龍のように結果を出した選手もいる。
だからこそ、その不安は絶望ではなく、続きを見たいという気持ちと表裏一体だ。
RIZINが世界に開いていくほど、日本人選手の一勝の重みも増していく。
福岡大会はそれを、改めて思い知らせてくれた夜だった。

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