UFC親会社TKOが1億5000万ドルを株主配当 選手報酬はどうなる?

UFCやWWEを傘下に持つTKO Group Holdingsは2026年6月4日、第2四半期の分配を発表した。
傘下のTKO Operating Companyが全出資者に総額約1億5000万ドルを分配し、TKOのクラスA普通株主には1株当たり0.79ドル(約119円)の配当が支払われる。
TKO Operating Companyによる分配総額は、1ドル150円換算で約225億円となる。
配当は6月15日時点のクラスA普通株主を対象に、6月30日に支払われる予定だ。
TKO Operating Companyは3月にも全出資者へ総額約1億5000万ドルを分配し、TKOのクラスA普通株主には1株当たり0.78ドル(約117円)が支払われた。
TKO Operating Companyによる全出資者への分配額は、2四半期連続で合計約3億ドル(約450億円)となる。
UFC事業は売上・利益ともに成長
TKOが好調な業績を維持するなか、2四半期連続となる配当が発表された。
2026年第1四半期のグループ全体の売上高は、前年同期比26%増の15億9690万ドル(約2395億円)。
純利益も前年同期の1億6550万ドル(約248億円)から2億4980万ドル(約375億円)へ増加した。
UFC部門だけを見ても、売上高は前年同期比12%増の4億120万ドル(約602億円)。
調整後EBITDAは2億5450万ドル(約382億円)となり、調整後EBITDAマージンは63%を記録している。
特に大きかったのが、2026年1月から始まった新たな配信契約によるメディア権料の増加だ。
パートナーシップ・マーケティング収入も増加しており、UFCがTKOの中核事業の一つとして高い収益力を維持していることが分かる。
選手にどこまで還元されているのか
一方で、大型の株主配当が発表されるたびに注目されるのが、実際にケージへ上がる選手への還元だ。
第1四半期の決算では、選手報酬や大会制作費などを含む運営コストが前年同期より増加したことも明らかにされている。
UFC部門では選手関連費用や制作費、その他の大会関連費用が前年同期を上回り、その主な要因としてUFC 324が挙げられた。
ただし、選手報酬だけで具体的にいくら増えたのかは公表されていない。
今回の配当発表にも、ファイトマネーやボーナス、契約制度を変更するという内容は含まれていなかった。
そのため、選手関連費用を含む直接運営費が増えていることは確認できても、会社の成長に見合った割合で報酬が引き上げられているかまでは判断できない。
株主還元と選手還元は別の問題
企業が利益を株主へ配当すること自体は、上場企業として一般的な経営判断だ。
UFCが成長を続けられるのも、放映権契約やスポンサー収入、チケット販売など、複数の収益基盤があってこそである。
しかし、UFCの価値を生み出している中心が選手であることも間違いない。
今後問われるのは、単発のボーナスだけではなく、最低保証額や勝利ボーナス、医療面のサポート、引退後の保障などを含めた待遇全体だろう。
UFCの収益が拡大し、株主への還元も加速するなか、その成長が選手たちにどのような形で届くのか。
今後の契約制度や報酬体系にも、これまで以上に注目が集まりそうだ。
