UFCラスベガス115 メイン3試合総括

勝つべき者が勝った夜
2026年4月4日、ラスベガスのMeta APEXで開催されたUFCファイトナイト・ラスベガス115。
メインカード後半の3試合は、単なる勝敗以上に、それぞれの選手の立ち位置を大きく動かす内容になった。
メインではレナト・モイカノがクリス・ダンカンを2ラウンド3分14秒、リアネイキドチョークで一本勝ち。
コーメインではビルナ・ジャンジローバがタバサ・リッチにユナニマス判定勝ち。
さらにその前の試合では、アブドゥルラフマン・ヤフヤエフがブレンドソン・ヒベイロを1ラウンド2分52秒、リアネイキドチョークで仕留め、無敗記録を伸ばした。
ヤフヤエフ、危うさを見せながらも9戦全勝
大会の流れを作ったのは、ライトヘビー級のヤフヤエフ vs ヒベイロだった。
ヤフヤエフは序盤こそヒベイロの打撃を受け、ハイキックを当てられる場面もあった。
しかし崩しからテイクダウンにつなげると、一気にグラウンドで主導権を握った。
最後はパウンドで削ってからリアネイキドチョークを極め、9戦全勝に到達。
印象的だったのは、ただ無敗を守っただけではなく、危うさを見せながらも最終的には自分の土俵に引き戻したことだ。
この勝利でヤフヤエフはライトヘビー級の有望株としてさらに評価を上げそうだ。
ジャンジローバ、タイトル再挑戦へ実利を得る
コーメインのビルナ・ジャンジローバ vs タバサ・リッチは、派手なフィニッシュこそなかったが、内容の濃い試合だった。
スコアは30-27、29-28×2のユナニマス判定。
ジャンジローバは試合開始からリッチを組みで止め、テイクダウンとトップコントロールで優位を築いた。
リッチも立ち上がりや蹴りで抵抗したが、ジャンジローバは何度も組みで試合を作り直し、上からの支配を崩さなかった。
試合前時点でジャンジローバは女子ストロー級3位、リッチは7位。
ランキング上位同士の直接対決であり、ジャンジローバにとってはタイトル再挑戦に向けて後退できない一戦だった。
打撃戦に付き合い過ぎず、自分の強みであるグラップリングを徹底。
見方によっては地味でも、上位戦線に残るには非常に価値の高い勝ち方だった。
モイカノ復活、2連敗をストップ
メインイベントでは、レナト・モイカノが復活を印象づけた。
モイカノはダンカンを2ラウンド3分14秒、リアネイキドチョークで下した。
序盤からジャブと左フックを当ててダンカンをぐらつかせ、グラウンドでも主導権を握った。
最後は世界レベルの組み技で仕留め、2連敗をストップ。
ダンカンの4連勝も止めた。
この試合は単なるベテランの勝利では終わらなかった。
連敗中のモイカノが浮上のきっかけをつかめるか、あるいはダンカンが一気に評価を上げるかという意味を持つ一戦だった。
結果としては、モイカノが経験値と総合力の差を見せ、まだランキング戦線で終わっていないことを証明した形だ。
3試合が映したそれぞれの階級の現在地
メイン後半3試合を通して見えるのは、「上へ行く選手」と「そこに踏みとどまる選手」がはっきり結果を出した夜だったということだ。
ヤフヤエフは無敗を守って新鋭としての価値をさらに高め、ジャンジローバはタイトル戦線に残るための実利を得た。
モイカノは連敗を止め、ライト級ランキング戦線に踏みとどまった。
派手さの種類は違っても、3試合とも今後につながる勝利だった。
新鋭の台頭、実力者の足場固め、ベテランの反撃。
UFCファイトナイト・ラスベガス115は、モイカノの一本勝ちで幕を閉じたが、その前段まで含めて「勝つべき選手が勝った」イベントだった。
大会情報
大会名:UFCファイトナイト・ラスベガス115「モイカノ vs ダンカン」
日時:2026年4月4日
会場:Meta APEX(ラスベガス)
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