UFCパース、地元勢は明暗 サルキルドとエルセグがメインカードで存在感

パースの夜、豪州勢に明暗
UFCパースで、オーストラリア勢は明暗が分かれた。
その中で、クイラン・サルキルドとスティーヴ・エルセグはメインカードで大きな勝利を挙げた。
日本時間5月2日(土)、オーストラリア・パースのRACアリーナで開催された「UFC Fight Night: Della Maddalena vs Prates」。
ライト級:サルキルドがダリウシュを1R TKOで撃破
大きなインパクトを残したのが、ライト級のベニール・ダリウシュ vs クイラン・サルキルドだ。
ダリウシュは長年UFCライト級の上位戦線で戦ってきた実力者。
グラップリング、打撃、試合運びのすべてで経験値があり、若手にとっては簡単に越えられる相手ではない。
一方のサルキルドは、勢いに乗るオーストラリアの新鋭。
地元大会でベテランのダリウシュと対戦するこの試合は、ライト級で一気に名前を上げるチャンスだった。
試合は序盤から予想外の展開になった。
開始早々、ダリウシュのジャブが入り、サルキルドが一瞬ダウン。
経験豊富なダリウシュがそのまま組みつき、試合をコントロールしにいく流れも見えた。
しかし、サルキルドはここで崩れなかった。
すぐに立ち上がると、ダリウシュの組みを耐え、距離が離れたところで反撃に転じた。
そこからはサルキルドの爆発力が試合を動かした。
ダリウシュをケージの中で追い込み、強いパンチを連続でヒット。
ダリウシュが耐えきれず崩れると、サルキルドは追撃のパウンドを落とし、レフェリーが試合を止めた。
試合終了は1ラウンド3分29秒。
サルキルドは最大のテストとも言える相手を、地元パースでフィニッシュしてみせた。
この勝利は、サルキルドにとって大きい。
序盤にダウンを奪われながら、慌てずに立て直し、ベテランをフィニッシュした。
勢いだけの若手ではなく、劣勢から試合をひっくり返せる強さを見せたことが重要だ。
サルキルドは、ベテラン撃破によってライト級の注目株から、ランキング入りを現実的に狙える存在へと評価を高めた。
一方のダリウシュにとっては、近年の厳しい流れを断ち切れない敗戦になった。
直近5戦で1勝4敗となり、敗れた4試合はいずれもKO/TKO負けとなっている。
フライ級:エルセグがエリオットに判定勝利
続いて行われたフライ級のティム・エリオット vs スティーヴ・エルセグも、地元ファンにとって大きな一戦だった。
エリオットは、フライ級でも屈指のやりにくさを持つベテランだ。
変則的な構え、独特なリズム、組みとスクランブルを混ぜた試合運びで、相手にきれいな展開を作らせない。
対するエルセグは、パース出身のフライ級ファイター。
地元で勝利を求められる中、簡単ではない相手との試合に臨んだ。
試合は3ラウンドを通じて、非常に競った内容になった。
エリオットは序盤から変則的な動きで仕掛け、スピニング系の蹴りや組みを混ぜながらエルセグのリズムを崩そうとした。
エルセグも距離を取りながらジャブを中心に打撃を返し、外側からポイントを重ねていく。
1ラウンド、2ラウンドともに細かい攻防が続き、どちらが明確に流れを握ったとは言い切れない展開だった。
エリオットはテイクダウンも絡めながらベテランらしい試合を作ったが、エルセグも崩れず、終盤にかけて手数と有効打を増やしていった。
勝敗を分けたのは、3ラウンドだった。
エルセグは最終ラウンドでジャブを機能させ、エリオットを外から捉える場面を増やした。
エリオットも前に出続けたが、よりダメージを与えていたのはエルセグ。
最終的に判定は3者とも29-28でエルセグを支持し、エルセグが地元パースでユナニマス判定勝利を収めた。
王座挑戦経験もあるエルセグにとって、難敵エリオットを相手に地元で勝ち切ったことは、再浮上へ向けた重要な一歩になる。
UFCパース メインカードを振り返って
今回のUFCパースでは、サルキルドがライト級で大きなインパクトを残し、エルセグがフライ級で地元の期待に応えた。
サルキルドは、ベテラン撃破によってライト級のランキング入りを現実的に視野に入れる存在へ。
エルセグは、難敵エリオットを退け、フライ級で再び上を目指す足場を作った。
パースの夜は、勝ち切った2人にとって大きな意味を持つ大会になった。
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