UFC 330は2大タイトルマッチ マハチェフ初防衛戦はガリー、ダーンはロバートソンと激突

UFC 330で、2つのタイトルマッチが行われることが発表された。
UFC 330は現地時間8月15日、日本時間8月16日、米国ペンシルベニア州フィラデルフィアのXfinity Mobile Arenaで開催される。
ウェルター級王座戦として王者イスラム・マハチェフとイアン・マシャド・ガリーが対戦する。
さらに女子ストロー級王座戦では、王者マッケンジー・ダーンがジリアン・ロバートソンを相手に防衛戦を行う。
大会は男子ウェルター級と女子ストロー級、2つの階級の流れを左右する一夜となる。
マハチェフのウェルター級初防衛戦
最大の注目は、イスラム・マハチェフのウェルター級王座防衛戦だ。
マハチェフはライト級王者として4度の防衛を重ねた後、階級を上げ、ジャック・デラ・マダレナを破ってウェルター級王座を獲得した。
ダゲスタンレスリングを軸にした圧力、トップコントロール、寝技での極めの強さはもちろん、近年は打撃でも試合を作れる完成度を見せている。
そのマハチェフが、ウェルター級王者として迎える初防衛戦で対戦するのが、アイルランドのイアン・マシャド・ガリーだ。
ガリーは長身を生かした距離管理と、慎重に試合を組み立てるスタイルを持つウェルター級の実力者。
打撃戦で相手を大きく崩すだけでなく、相手の強みを消しながらラウンドを重ねる戦い方もできる。
ただし、マハチェフ戦ではそれだけでは足りない。
最大のテーマは、マハチェフの組みをどこまで止められるかだ。
打撃の距離を保てたとしても、ケージ際で組まれ、倒され、トップを取られれば、ガリーは長い時間を防御に使わされることになる。
ガリーが番狂わせを起こすためには、単にテイクダウンを切るだけではなく、マハチェフに組ませない位置取り、組まれた後のリカバリー、そして立ち上がった直後の打撃まで必要になる。
なぜガリーが挑戦者なのか
このカードには、議論も生まれそうだ。
ウェルター級には複数の有力コンテンダーが存在する。
その中でガリーがタイトル挑戦にたどり着いたことについては、ファンの間でも意見が分かれる可能性がある。
ガリーは現在、UFCウェルター級1位のコンテンダー。
シャフカト・ラフモノフ戦でキャリア初黒星を喫した後、カルロス・プラチス、元王者ベラル・ムハマッドに勝利し、タイトル挑戦にたどり着いた。
アイルランド出身のスター候補であり、若さと発信力を持つ。
加えて、長身のストライカーとしてマハチェフとは異なるタイプの難しさを提示できる選手でもある。
UFCにとっても、マハチェフの初防衛戦として分かりやすい対立構図を作れるカードだ。
絶対的な組みの王者マハチェフに対し、ガリーが距離と打撃でどこまで対抗できるのか。
王者の強さを確認する試合になるのか、それとも新たなスター誕生の場になるのか。
ウェルター級の今後を占う大きな一戦となる。
ダーンはロバートソンと女子ストロー級防衛戦
もう一つの王座戦では、女子ストロー級王者マッケンジー・ダーンがジリアン・ロバートソンと対戦する。
ダーンは競技柔術で世界的な実績を残したグラップラーだ。
MMAでは打撃面の粗さを指摘されることもあったが、キャリアを重ねる中で試合運びを改善し、UFC 321でビルナ・ジャンジロバを破り、ジャン・ウェイリー返上後の女子ストロー級王座を獲得した。
初防衛戦の相手となるロバートソンも、サブミッションを武器にするグラップラーだ。
ロバートソンは女子UFC史上最多サブミッション勝利記録を持つ実戦型のグラップラーで、ストロー級転向後は5連勝中。
直近ではアマンダ・レモスにも勝利している。
極めの強さ、バックを取った時の安定感、相手を削りながらフィニッシュへ向かう力は、女子軽量級でも危険なレベルにある。
この試合は、単純なストライカー対グラップラーではない。
競技柔術で実績を残した王者ダーンと、MMAの中でサブミッションを積み上げてきた実戦型のロバートソン。
寝技の攻防になれば、女子ストロー級でも屈指の技術戦になる可能性がある。
2階級の流れを変える大会に
マハチェフがガリーを退ければ、ウェルター級でも長期政権へ向かう可能性が高まる。
ライト級で築いた支配力を、より大きな階級でも再現できるかが問われる。
反対に、ガリーが勝てばウェルター級の勢力図は一気に変わる。
アイルランドから新たなUFC王者が生まれ、マハチェフ時代を止める大番狂わせとなる。
女子ストロー級も同じだ。
ダーンが初防衛に成功すれば、王者としての評価を固められる。
一方、ロバートソンが勝てば、階級を変えてたどり着いた挑戦が一気に王座獲得へつながる。
男子ウェルター級と女子ストロー級。
2つの王座戦が組まれたUFC 330は、夏のUFCにおける大きな山場になりそうだ。
