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両肺移植から競技復帰へ ベン・アスクレンがRAF11でベラル・ムハメドと対戦

EasyFight運営
両肺移植から競技復帰へ ベン・アスクレンがRAF11でベラル・ムハメドと対戦
© RAF Wrestling

現地時間7月18日、米国ウィスコンシン州ミルウォーキーで「RAF11」が開催される。

コメインイベントでは、ベン・アスクレン(Ben Askren)と元UFCウェルター級王者ベラル・ムハメド(Belal Muhammad)がクルーザー級で対戦する。
アスクレンにとってはRAF初参戦、ムハメドにとっては2試合目となる。

今回の一戦が大きな注目を集めている最大の理由は、アスクレンが約1年前、両肺移植を必要とするほどの重篤な肺炎から生還したことにある。

重い肺炎から両肺移植へ

アスクレンは2025年、重い肺炎を発症してウィスコンシン州内の病院に入院した。

容体は急速に悪化し、6月17日には人工呼吸器に接続されるほどの状態となった。
その後、24日に移植待機リストへ登録され、30日には両肺移植を受けたことが家族から公表された。

約1カ月半にわたる入院生活を経て退院し、その後もリハビリを続けてきた。

当初から競技復帰を目指していたわけではない。

自身が運営するレスリングアカデミーで指導を再開し、練習相手として再びマットに立ったことが復帰のきっかけとなった。
約190ポンドの高校生を相手に6分間の試合形式で組み、最後まで動いて勝利できたことで、RAF11への出場を現実的に考えるようになったという。

大会の1~2週間前には移植後1年の検査を受け、経過が良好であることを確認。
医師からも試合出場の許可を得ている。

NCAAを代表した「ファンキー」なレスラー

アスクレンは、MMAへ転向する以前に米国の大学レスリング界で圧倒的な成績を残した。

ミズーリ大学では4年連続でNCAAディビジョン1の決勝へ進出し、2006年と2007年に全米王者を獲得。
大学通算成績は153勝7敗で、93試合をフォールで終わらせた。
2008年には米国代表として北京オリンピックにも出場している。

ニックネームの「Funky」が示す通り、一般的な型にはまらないスクランブルと身体操作が特徴だ。

正面から力で押し切るのではなく、相手が仕掛けたタックルや組みの力を利用して体勢を入れ替える。
下になったように見える状態から脚を絡め、背後や上のポジションを奪う攻防を得意としてきた。

全盛期と同じ運動能力を発揮できるかは分からないが、長年培ってきたレスリングの技術と経験は今回も最大の武器となる。

ムハメドはRAF初勝利を狙う

RAF参戦中の元UFCウェルター級王者ベラル・ムハメド
© RAF Wrestling

対するムハメドは、MMAで豊富なレスリング攻防を経験してきた元UFC王者だ。

優れたスタミナを生かして前進を続け、一度のタックルで攻撃を終えず、相手の反応に合わせて次の仕掛けへつなげるチェーンレスリングを武器としている。
MMAでは打撃やケージ際の攻防を組み合わせながら、相手を長時間コントロールしてきた。

ただし、レスリング単独の試合では苦い経験もしている。

2025年12月のRAF04では、NCAAディビジョン1を2度制し、U20世界選手権でも優勝したデビッド・カーに挑戦。
テイクダウンを一度も奪えず、10-0のテクニカルフォールで敗れた。

今回はRAF初勝利を目指す一戦となる。

アスクレンの技術か、ムハメドの運動量か

勝負の焦点は、アスクレンが現在の身体でどこまで自身のレスリングを再現できるかだ。

競技レスリングの実績では、アスクレンが大きく上回る。
ムハメドが不用意に組みに入り、正面から押し続ければ、独特のスクランブルに巻き込まれる可能性がある。

一方、42歳のアスクレンにとって、3ピリオド制のRAFで最後まで運動量を維持することは簡単ではない。

アスクレンは、今回を自身にとって最後のレスリングマッチにすると明言している。

大会当日の7月18日は自身の42歳の誕生日でもあり、レスリング人生の基盤となったウィスコンシン州で、競技者として最後のレスリングマッチに臨む。

両肺移植から約1年。
再びマットへ戻るという目標を実現したアスクレンは、元UFC王者を相手にどのようなレスリングを見せるのか。

勝敗だけでは語れない復帰戦が、RAF11のコメインイベントで行われる。

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