RIZIN女子スーパーアトム級が再始動 RENA対クジュティナなど4試合発表、大晦日に新王者決定へ

2026年6月15日、RIZINは埼玉県川口市内で女子スーパーアトム級に関する記者会見を開き、7月から9月に開催される3大会の対戦カードを発表した。
発表されたのは、大島沙緒里対イ・イェジ、パク・シウ対須田萌里、ケイト・ロータス対NOEL、RENA対ナターシャ・クジュティナの4試合。
すべて49.0kg契約、5分3ラウンドのRIZIN MMAルールで行われる。
同級では、前王者の伊澤星花が4月の福岡大会で王座返上を表明したため、現在ベルトが空位となっている。
RIZINは今回発表した4試合の勝者4人を対象に、試合内容や勝ち方を総合的に評価して2人を選出。
大晦日に新王者を決める王座決定戦を行うと発表した。
単純なトーナメントではなく、勝敗だけでなく試合内容も選考材料になる。
各選手にとっては、まず勝利することが前提となり、そのうえで試合内容や勝ち方も問われるシリーズとなる。
発表された女子スーパーアトム級4試合
7月18日「RIZIN LANDMARK 15 in HIROSHIMA」
大島沙緒里 vs. イ・イェジ
パク・シウ vs. 須田萌里
8月11日「RIZIN.54」
ケイト・ロータス vs. NOEL
9月10日「超RIZIN.5 浪速の超復活祭り」
RENA vs. ナターシャ・クジュティナ
大島沙緒里がイ・イェジとの再戦へ
広島大会では、大島沙緒里と韓国のイ・イェジによる再戦が組まれた。
両者は2025年5月、DEEPのアトム級戦で対戦し、イ・イェジが判定勝ちを収めている。
その後、大島は2025年9月に須田萌里との再戦を制したが、同年11月には伊澤星花のRIZIN女子スーパーアトム級王座へ挑戦し、判定0-3で敗れた。
2026年3月にはケイト・ロータスを破り、再び王座戦線へ浮上した。
大島にとって今回は、過去の敗戦を取り返すと同時に、RIZINのベルトへ近づくための重要な一戦となる。
一方のイ・イェジは、実績ある大島を再び破れば、一気に大晦日の候補へ名乗りを上げることができる。
パク・シウと須田萌里が広島で激突
同じ広島大会では、パク・シウと須田萌里が対戦する。
パクは過去にRENAを破り、RIZIN女子スーパーアトム級ワールドグランプリで準優勝した実績を持つ。
打撃とフィジカルを生かした前進力が強みで、長く同級の上位戦線を戦ってきた選手だ。
対する須田は、腕十字や絞め技を含む高い一本決着能力を持つグラップラー。
2025年には浜崎朱加をリアネイキッドチョーク、NOELを腕十字で仕留め、2026年3月にはHIMEを判定で下した。
パクの打撃とテイクダウンディフェンスに対し、須田がどのように組みつき、得意の寝技へ持ち込むか。
須田にとっては相手に不足なし、一本勝ちを決めれば一気に候補に上り詰めるだろう。
ケイト・ロータスとNOEL、新世代同士の一戦
8月の「RIZIN.54」では、ケイト・ロータスとNOELが対戦する。
ケイトは2026年3月に大島沙緒里へ敗れたものの、5月のRIZIN.53ではケイティ・ペレスに判定3-0で勝利し、再起に成功した。
知名度だけでなく、打撃やグラウンド対応にも成長を見せている。
NOELは2025年7月に須田萌里の腕十字で敗れたが、その後は勝利を重ねた。
2025年11月に海咲イルカを腕十字、2026年3月にはイ・ボミをフロントチョークで下し、2試合連続の一本勝ちを収めている。
女子格闘技の次世代を担う存在として注目される両者だが、今回は知名度や話題性だけでなく、試合内容と勝ち方が選考の対象となる。
ケイトが経験値の差を示すのか、NOELが勢いと決定力で上回るのかが焦点となる。
RENAが大阪でクジュティナと対戦
9月の京セラドーム大阪大会では、RENAがナターシャ・クジュティナと激突する。
クジュティナは2016年リオデジャネイロ五輪柔道女子52kg級の銅メダリストで、2026年4月のRIZIN初戦では元王者の浜崎朱加を1ラウンド4分55秒、腕十字で破った。
女子スーパーアトム級に強烈なインパクトを残した。
RENAにとっては、2025年大晦日に伊澤星花の王座へ挑戦して2ラウンドにフロントチョークで一本負けして以来の再起戦であり、地元大阪で迎える大一番となる。
立ち技ではRENAに分がある一方、クジュティナに組みつかれて寝技へ持ち込まれれば危険な展開になる。
RENAが距離を保って打撃を当て続けられるか、クジュティナが柔道ベースの組みから勝負を決めるかが勝敗を分けそうだ。
RIZINでの経験ではRENAが上回る一方、クジュティナは世界最高峰の柔道実績を持つ。
大晦日のベルトを目指すうえで両者にとって負けられない一戦となった。
ヒールも似合う元チャンピオン、選手たちに奮起を要求 伊澤星花劇場
会見には、王座を返上した伊澤星花もサプライズで登場した。
伊澤は登壇した選手たちを次々とイジり、会場の笑いを誘いながらも、最後は女子格闘技の現状に対する強い危機感を口にした。
判定で手堅く勝つだけでは、女子格闘技の熱は広がらない。
KOや一本を狙い、観客の記憶に残る試合を見せてほしい。
今回の4試合が単なる選考試合ではなく、女子格闘技そのものの注目度を高める戦いであってほしいという、伊澤なりの檄だった。
妊娠のため戦線を離れ、ベルトを返上した伊澤だが、その存在感は変わらない。
むしろ、自らが不在となる期間だからこそ、次に続く選手たちへ女子格闘技を託そうとする思いが強く伝わる会見となった。
伊澤の王座返上によって、RIZIN女子スーパーアトム級は新たな時代へと動き始める。
RENA、パク・シウ、大島沙緒里といった実績ある選手に、須田萌里、ケイト・ロータス、NOELら新世代が挑む。さらに、イ・イェジとナターシャ・クジュティナという海外勢も加わり、次のクイーンを決める戦いの顔ぶれがそろった。
4試合の勝者から、大晦日の王座決定戦に進む2人が選ばれる。
求められるのは勝利だけではない。
誰が最も強く、誰が最も観客の心を動かし、誰が空位となったベルトを託すにふさわしいのか、そのすべてが問われる。
7月の広島から始まる女子スーパーアトム級の4試合は、単に新王者を決めるための予選ではない。
伊澤星花の後を継ぎ、これからのRIZIN女子格闘技を背負う新たなクイーンを決める戦いが幕を開ける。
