安保瑠輝也がMMA再挑戦を示唆「次が最後のキックボクシングになるかも」鶴屋怜とのコラボで決意新た

元K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の安保瑠輝也が、UFCフライ級で戦う鶴屋怜とのYouTubeコラボで、将来的なMMA再挑戦を視野に入れていることを明かした。
安保は動画の序盤で、自身の次戦について「最後のキックボクシングになるんじゃないかと、自分の中では思っている」と発言。
その後については「またMMAをやっていきたいと思っている」と語り、立ち技中心のキャリアから総合格闘技へ本格的に軸足を移す可能性を示した。
動画では安保と鶴屋がグラップリング形式で手を合わせ、UFCで戦う鶴屋の技術と圧力を安保が実際に体感した。
久保優太戦の敗北から残っていたMMAへの思い
安保は2023年12月の「RIZIN.45」で、元K-1王者の久保優太を相手にMMAへ初挑戦した。
試合では久保にテイクダウンを許し、1ラウンド4分28秒、リアネイキッドチョークで一本負け。
高い打撃力を持つ一方、テイクダウン後のポジション回復や絞めへの対応に課題を残す結果となった。
今回の動画で安保は、久保戦に向けてMMAで強くなるための環境を探し、鶴屋が所属するTHE BLACKBELT JAPANで約1カ月にわたって練習していたことを振り返った。
当時の練習については「修羅の道」と表現。
身体を負傷するほど厳しい環境だったことや、その後に別の立ち技の話が浮上したことで、再びキックボクシングの道へ戻ったと説明した。
ただし、MMAへの思いが消えたわけではなかった。
「全然この道を諦めたわけじゃない。
むしろ、これで強くなりたいと思っている」
安保は自身が立ち上げた格闘技プロジェクト「SAMURAI SOUL」に触れながら、参加者を育てるだけでなく、自らもMMAを学ぶ側として成長していく考えを語った。
鶴屋怜の圧力に「めちゃくちゃでかい人と戦っているみたい」
動画後半では、安保が鶴屋とグラップリングで対峙した。
安保は180センチを超える長身で、これまで70キロ前後の階級を主戦場としてきた。
一方、鶴屋はフライ級で戦う選手であり、通常の体格では安保が大きく上回る。
しかし、実際に組み合った安保は鶴屋の圧力と体重のかけ方に驚き、「めちゃくちゃでかい人と戦っている気がする」とコメントした。
安保は鶴屋について、身体の上と下、ポジションに関係なく「重さが違う」と評価。
鶴屋が体重を預ける技術や、相手の動きを先読みしてポジションを維持する能力に苦戦した。
グラウンドで上を取られた場面では、安保は「ひっくり返せる気がしない」と率直に吐露した。
久保戦でも一度下になってから状況を戻せなかった安保にとって、今回のスパーリングは過去の敗戦で感じた課題を再確認する時間にもなった。
鶴屋は、パウンドを打とうと相手が両手を使った瞬間にバランスが変化することや、力だけではなくタイミングを使って相手を崩す必要があると助言。
安保も技術の重要性を実感していた。
鶴屋は安保のフィジカルと打撃を高評価
一方的に課題を指摘されただけではない。
鶴屋は安保の打撃によるプレッシャーや身体能力を評価し、技術を身につければMMAでも強くなる可能性があると語った。
「今は技術がないから極められたりするけど、あのフィジカルだったら普通はあまり極められない」
鶴屋から評価された安保は「めちゃくちゃうれしい、めっちゃ頑張ろう。」と反応。
MMAへの意欲をさらに強める様子を見せた。
安保は長いリーチと多彩な蹴り、強烈なヒザやパンチを持つ。
打撃だけを見れば、MMAでも簡単には近づけない危険なストライカーになり得る。
しかし、久保戦で明らかになったように、その打撃を発揮するにはテイクダウンを防ぎ、倒された後に立ち上がる技術が必要になる。
鶴屋も「打撃のプレッシャーがあるから、相手は組みに来るしかない」と指摘しており、安保がストライカーとして強いからこそ、組み技への対応は避けて通れない。
安保は自らも「育成される側」へ
今回のコラボは、安保が立ち上げた「SAMURAI SOUL」の企画に鶴屋が特別審査員として参加することをきっかけに実現した。
安保は、企画を通じて次世代の格闘家を育てたいと説明する一方、自身についても「1期生や2期生として育成されたい」と発言した。
MMAファイターではない安保が育成企画を主催することへの批判についても、「自分が視聴者でも同じコメントをする」と認めた。
そのうえで、自分が完成した指導者として振る舞うのではなく、参加者とともに成長していく姿を見せたいと語っている。
キックボクシングでは世界の強豪と戦ってきた安保だが、MMAでは基礎から学び直す立場になる。
その事実を隠さず、自らの未熟さや課題も企画の中で見せていく考えだ。
次戦が本当に「最後のキック」となるのか
安保はK-1でスーパー・ライト級王座を獲得し、その後もRIZINやONE Championshipなどで立ち技の強豪と対戦してきた。
長年積み重ねてきたキックボクシングのキャリアを考えれば、すぐに立ち技から完全撤退すると断定することはできない。
今回の発言も、正式なMMA転向表明ではなく、安保自身が現時点で描いている今後の構想という段階だ。
それでも、「次が最後のキックボクシングになるかもしれない」という言葉は軽くない、安保は格闘技については軽々しい発言はしない男だ。
過去のMMA挑戦は、十分なキャリアを積んだ状態での本格転向ではなく、限られた準備期間で臨んだ一戦だった。
本格転向で挑むのであれば、THE BLACKBELT JAPANなどで基礎から時間をかけて学び、テイクダウンディフェンスやグラウンドからの立ち上がりを身につけることが必要になる。
キックボクシングでの実績をいったん脇に置き、MMAでは経験の浅い挑戦者として基礎から学び直す。
UFCで戦う鶴屋との実戦を通じて、グラップリング技術の差と自身の課題を改めて体感した安保瑠輝也が、本当に総合格闘家としてケージへ戻るのか。
次戦の発表と、その後の進路が注目される。

